栃木県の太陽光・蓄電池の補助金はいくら?最大53.8万円・18市町が受付中【2026年度】

栃木県の太陽光・蓄電池の補助金

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栃木県の太陽光・蓄電池の補助金は県から直接もらえます。太陽光と蓄電池を合わせて最大53.8万円です。ただし8月31日の時点で予算の約80%が埋まっています。残りは100件分ほどで、締切の10月30日を待たずに終わります。

この記事では、2026年度の栃木県と25市町すべての情報を記載します。県と併用できない市、交付決定までにかかる期間、工事を終えないといけない日まで整理しているので、ぜひ参考にしてください。

栃木県の補助金は県から直接もらえる

一般的に、補助金は国・県・市町村の3階建てになっています。栃木県は県が主役で、25市町のうち18が上乗せの制度を持っています。

県の補助額は次のとおりです。

設備補助額上限
太陽光1kWあたり7万円(定額)28万円(4kW分)
蓄電池本体・パワコン・工事費の3分の125.8万円(5kWh分)

※栃木県の公式ページを執筆時点で確認しました。

 

太陽光は4kWで上限に届くので、それ以上載せても28万円のままです。蓄電池は5kWhで上限です。この組み合わせで53.8万円を受け取れます。

条件は次の5つです。

  1. 太陽光と蓄電池の同時設置。太陽光だけ、蓄電池だけでは出ず、すでに太陽光がある家に蓄電池を足す場合も対象外です
  2. 国の売電制度(FIT・FIP)の認定を受けないこと。電力会社と個別に契約して余った電気を売ることはできます
  3. 発電した電気の30%以上を自分の家で使うこと。蓄電池にためて夜に使う分も自家消費に数えます
  4. リース・PPAは対象外。初期費用0円のプランでは受け取れません
  5. 蓄電池は国の補助事業に登録された製品であること。業者に登録品かどうかを聞けば分かります

新築の家も対象です。建築確認済証を添えて申請すれば、これから建てる家でも受け取れます。

なお国は住宅用の太陽光そのものに補助を出しておらず、蓄電池への補助も2026年5月に終わり現在はやっていません。

予算の残りは約20%、100件分しかない

県の予算は2億6,900万円で、受付予定は約500件です。8月31日の時点で、受付金額が予算の約80%に達しました。残りは100件分ほどになります。

5月の受付開始から3か月半で8割が埋まったペースです。同じペースなら、残りは1か月ほどでなくなります。

 

受付は先着順です。予算を超える申請があった日で受付が終わり、その日に届いた分は抽選になります。翌日以降に届いた申請書は返送されます。

締切は10月30日と案内されていますが、これは形式上の日付です。動くなら9月中に申請書を出してください。

交付決定まで1〜2か月、工事は待ってから

栃木県の補助金は、交付決定の通知が届く前に工事を始めると対象外になります。契約と発注は先にしてかまいません。工事だけは待つ必要があります。

 

流れは次のとおりです。

  1. 業者から見積もりを取る。契約前でも見積書で申請できます。1社の見積書でかまいません。契約するなら今年4月以降のものが対象です
  2. 申請書を郵送する。見積書か契約書のほか、県税の納税証明書2種類・土地建物の登記事項証明書・住民票・設置前の家の写真を添えます。書留など記録が残る方法に限られ、持参はできません
  3. 審査に1〜2か月かかる。書類に不備があるとさらに延びます
  4. 交付決定の通知が届いてから工事を始める
  5. 工事が終わってから30日以内、または12月25日のどちらか早い日までに実績報告を出す

見落としやすいのは最後の実績報告です。12月25日までに工事を終えて報告まで済ませるのが条件なので、逆算すると11月には工事に入る必要があります。今から申請して交付決定が11月なら、ぎりぎりです。

申請と同時に、業者の工事日程も押さえておいてください。書類の不備で審査が延びると、年内に間に合わなくなります。

市町の上乗せは、県と併用できる市とできない市がある

市町の補助は県と別枠で受け取れるのが基本です。ただし県は、国の交付金を財源にした4つの市の制度との併用を認めていません。

代表が小山市です。

栃木県小山市
太陽光7万円/kW(上限28万円)7万円/kW(上限35万円)
蓄電池3分の1(上限25.8万円)3分の1(上限23.5万円)
合計の上限53.8万円58.5万円
併用できない(どちらか一方)

※小山市の公式ページと栃木県の申請の手引きを執筆時点で確認しました。

 

小山市にお住まいなら、市を選ぶほうが多くもらえます。太陽光の上限だけで7万円の差があります。ただし市の残額は9月2日時点で10件分ほどです。

 

宇都宮市は県と併用できます。市の手引きに「申請できます」と明記されていて、県から受け取る額を市の補助対象経費から差し引く決まりです。

宇都宮市の額は、すでに建っている家なら太陽光が1kWあたり3万円、蓄電池が1kWhあたり2万円です。太陽光の3万円のうち2万円は既築の加算分で、余った電気を市が認定する地元の電力会社に売るのが条件です。4kWの太陽光と5kWhの蓄電池なら、県の53.8万円に市の22万円が乗って75.8万円になります。

 

県と併用できる市町は、ほかに真岡市・下野市・高根沢町・栃木市・那珂川町があります。

県が併用を認めていないのは

  1. 小山市の個人向け太陽光補助金
  2. 宇都宮市の脱炭素先行地域向けの補助金
  3. 日光市の再生可能エネルギー設備導入費補助金
  4. 那須塩原市の青木地区限定の補助金

の4つです。宇都宮市は制度が2つあり、併用できないのは脱炭素先行地域向けのほうです。上で紹介した家庭向けの制度は併用できます。それ以外の市町の制度を、県は制限していません。日光市が今年度出している蓄電池の補助は上の4つとは別の制度で、市は他の補助との併用を認めています。

栃木で勘違いしやすい3点

25市町を確認して分かった、間違えやすい点を挙げます。

  1. すでに太陽光がある家は、県からはもらえません。県は蓄電池だけの設置を対象外にしています。パネルを増設して蓄電池も入れ、FITの売電をやめるなら県の対象になりますが、増設しないなら市町の制度を使ってください。宇都宮市・日光市・上三川町などは、太陽光がすでにある家にも蓄電池の補助を出してくれます
  2. 佐野市とさくら市は今年度の受付を終えています。佐野市は7月6日、さくら市は9月4日に予算に達しました。日光市も太陽光の加算分は残り0件で、残っているのは蓄電池の17件だけです。佐野市とさくら市にお住まいなら、今年度は県の補助だけになります
  3. 県が公式ページで「誤解を招く広告」に注意を呼びかけています。補助金を口実にした営業が確認されているためです。県の補助は交付決定前に工事をすると消えますし、業者が有償で申請書類を作ることも認められていません。「補助金が出るから今すぐ契約を」と急かす業者には乗らないでください

このように、補助金にはいろいろ制限がある場合があります。私たちには操作のしようがありません。

 

私たち消費者が動かせるのは「設置費用そのもの」です。ここが投資回収の分かれ目になります。

太陽光・蓄電池は同じ設備でも業者によって数十万円の差が出ます。これは全部工事費による差です。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断できません。

ですので、必ず相見積もりを取りましょう。

 

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栃木県25市町の補助と受付状況

市町の制度の一覧です。金額は公式ページの表記に合わせ、県の分は含んでいません。

市町太陽光蓄電池状況
小山市7万円/kW(上限35万円)3分の1(上限23.5万円)受付中(11月30日まで・県と併用不可)
宇都宮市3万円/kW(上限24万円・既築)2万円/kWh(上限20万円)受付中(県と併用可)
日光市2万円/kW(上限8万円・蓄電池と同時のみ)3万円/kWh(上限15万円)太陽光の加算は残り0件・蓄電池は残り17件
芳賀町4万円/kW(上限20万円・蓄電池と同時のみ)2万円/kWh(上限10万円・単独のとき)受付中(12月28日まで)
塩谷町1.75万円/kW(上限8.75万円)2万円/kWh(上限10万円)受付中
高根沢町2万円/kW(上限8万円・蓄電池かV2Hと同時のみ)2万円/kWh(上限8万円)受付中(12月11日まで・県と併用可)
矢板市1.5万円/kW(上限5万円)2万円/kWh(上限10万円)受付中(残額135万円)
那須烏山市1万円/kW(上限4万円)2万円/kWh(上限10万円)受付中
市貝町8万円(定額)5万円(定額)受付中
那珂川町2万円/kW(上限8万円)10分の1(上限5万円)受付中(2027年2月26日まで)
益子町1万円/kW(上限4万円)10分の1(上限8万円)受付中
真岡市1万円/kW(上限4万円)1.2万円/kWh(上限6万円)受付中(県と併用可)
上三川町—1万円/kWh(上限10万円)受付中(残額115万円)
下野市1万円/kW(上限4万円)1万円/kWh(上限4万円)受付中(県と併用可)
野木町1万円/kW(上限4万円・蓄電池と同時のみ)1万円/kWh(上限4万円)受付中
鹿沼市7万円(定額・蓄電池と同時のみ)4万円(定額)受付中(残額157万円)
足利市3万円(定額)3万円(定額)受付中(300件程度)
栃木市—10分の1(上限5万円)受付中(2027年3月12日まで)
佐野市1万円/kW(上限9万円)2万円/kWh(上限10万円)終了(7月6日)
さくら市2万円/kW(上限8万円)2万円/kWh(上限8万円)終了(9月4日)
大田原市・那須塩原市・茂木町・壬生町・那須町——制度なし

※各市町の公式ページを執筆時点で確認した内容です。那須塩原市は青木地区に限った制度のみあります。申請の前に必ず公式ページを見てください。

 

表から読み取れることが3つあります。

  1. 太陽光だけでは出ない市町が多いです。小山市・日光市・芳賀町・高根沢町・野木町・鹿沼市は蓄電池との同時設置が条件で、栃木市と上三川町は蓄電池だけが対象です。県も同時設置が条件なので、栃木では太陽光と蓄電池をセットで考えるのが前提になります
  2. 工事の前に申請する市町があります。小山市・矢板市・塩谷町・高根沢町・那珂川町・芳賀町は事前申請で、工事を始めてからでは受け付けません。宇都宮市や足利市のように設置後に申請する市町とは順番が逆です
  3. 制度がない5市町でも、県の53.8万円は受け取れます。大田原市と那須町は市町の制度を数年前に終えていますが、県の補助は市町の制度とは関係なく受け取れます

栃木で太陽光は元が取れるのか

栃木は冬の晴れが多い土地です。宇都宮の年間日射量は1日あたり13.0MJ/㎡で東京を上回り、1月の日照時間は211時間と東京より1割長くなります。内陸で冬に乾いた晴天が続くので、発電量が落ちる季節の底が浅いのが特徴です。

 

発電した電気の使い道で価値が変わります。

電気の行き先1kWhあたりの価値
自分の家で使う27.45円(買わずに済んだ電気代)
電力会社に売る(1〜4年目)24円
電力会社に売る(5年目以降)8.3円

売るより使うほうが、価値は高いです。

栃木県の補助を受ける家は、FITの認定を受けないのが条件です。上の表の24円で売ることはできず、電力会社と個別に契約して売る単価は、県が例に挙げているもので1kWhあたり8.5円から11円です。県の補助を受けるなら、最初から自分で使う設計にするのが正解です。県が自家消費30%以上を条件にしているのも、蓄電池との同時設置を必須にしているのも、この考え方に沿っています。

なお太陽光の回収年数の計算は太陽光発電は元が取れるかにまとめています。

栃木県で補助金に頼らず費用をおさえるには

県の補助は残り100件分で、佐野市とさくら市は終わっています。間に合えば53.8万円ですが、間に合うかどうかは申請の日しだいです。

 

一方で、太陽光の設置費用は1kWあたり28.9万円が相場です。当サイトは25.6万円/kWを狙うべき基準としています。5kWなら16.5万円の差になります。

これは県の太陽光分28万円の6割にあたる金額です。補助が取れても取れなくても、業者選びで同じくらいの額が動くというわけですね。

 

また、蓄電池はもっと開きます。当サイトが登録製品を集計して出した払っていい上限は1kWhあたり12.5万円。ところが市場では17万円から22万円の見積もりが普通に出てきます。県の補助は価格の3分の1なので、高い見積もりを受け入れても残りの3分の2は自分の財布から出ていきます。

同じ設備なら、設備費には差が出ません。差は工事費など、業者に依存するものです。そのためには相見積もりをとって、工事費の安いところに頼むのが必須です。

 

太陽光は「ソーラーパートナーズ」、蓄電池は「エコ×エネの相談窓口」で複数社の見積もりをまとめて取れます。見積もりも相談も完全無料です。

なお設置費用の内訳は太陽光発電の設置費用に、デメリットまで含めた判断材料は太陽光発電のメリットデメリットにまとめています。

栃木県の補助金のよくある質問

Q. 栃木県の補助金は今から間に合いますか?

9月中に申請書を出せば可能性はあります。8月31日時点で予算の約80%が埋まり、残りは100件分ほどです。締切は10月30日ですが、予算に達した日で終わります。

Q. すでに太陽光がある家に蓄電池だけ入れたいのですが?

県の補助は使えません。県は太陽光と蓄電池の同時設置だけを対象にしています。宇都宮市・日光市・上三川町など、市町の蓄電池補助は太陽光がすでにある家にも出るので、そちらを使ってください。

Q. 宇都宮市に住んでいます。県と市の両方からもらえますか?

もらえます。市の手引きに「申請できます」と明記されています。県から受け取る額を市の補助対象経費から差し引く決まりなので、4kWの太陽光と5kWhの蓄電池なら県と市で75.8万円になります。

Q. 小山市はどちらを選べばいいですか?

市です。小山市は太陽光の上限が35万円で県の28万円より多く、蓄電池はどちらも価格の3分の1です。ただし県とは併用できず、市の残額は9月2日時点で10件分ほどです。

Q. 新築でも県の補助は出ますか?

出ます。県は新築も対象で、建築確認済証と土地の登記事項証明書を添えて申請します。一方で足利市と鹿沼市の制度は既に建っている家だけが対象なので、市町の分は自治体によります。

Q. 申請は自分でやらないといけませんか?

業者に頼めます。申請書の提出や実績報告を設置業者に任せることを、県は認めています。ただし有償で書類を作ることは認められていないので、代行費用を請求されたら断ってください。

Q. 国の補助金とも重ねられますか?

重ねられるものと、重ねられないものがあります。国のDR補助金とは併用できません。みらいエコ住宅2026とZEH補助金は併用できますが、そちらで蓄電池の補助を受けた場合は県の補助が使えません。

Q. 補助金がもらえなかったら損ですか?

補助と損得は別です。太陽光の相場と狙うべき買値の差は5kWで16.5万円あり、県の太陽光分28万円の6割にあたります。買値を下げれば、補助が取れなくても同じくらいの額を取り返せます。

まとめ

  • 栃木県から直接もらえる。太陽光と蓄電池を合わせて最大53.8万円
  • 8月31日時点で予算の約80%が埋まり、残りは100件分。10月30日を待たずに終わる
  • 交付決定まで1〜2か月。交付決定前の工事は対象外で、実績報告は12月25日まで
  • 小山市の58.5万円は県と二者択一。小山市民は市を選ぶ
  • 宇都宮市は県と併用できる。4kW+5kWhで75.8万円
  • すでに太陽光がある家は県から出ない。市町の蓄電池補助を使う
  • 佐野市とさくら市は終了。日光市の太陽光加算も残り0件
  • 制度がないのは大田原市・那須塩原市(青木地区を除く)・茂木町・壬生町・那須町の5つ。それでも県の分は受け取れる
  • 補助が出ても、買値の差16.5万円は県の太陽光分の6割にあたる

出典


調査・執筆:成田 風輝(ソーラー見積もりナビ運営者)。栃木県と県内25市町すべての公式ページを執筆時点で確認しました(運営者情報)。補助金の額・受付状況は栃木県および各市町の公式ページと申請の手引き、日射量は気象庁の平年値、設置費用の相場と自家消費の価値は経済産業省 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」にもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に最新の要綱で確認してください。特定メーカー・特定販売店からの広告料や情報提供は受けていません。