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鳥取県の太陽光・蓄電池の補助金は市町村の窓口からもらえます。県は住民に直接出さず、市町村が出す補助の上限額の半分までを県が負担する仕組みで、標準の額は太陽光が上限18万円、蓄電池が上限40万円です。19市町村のうち15がいま受付中で、最大は南部町の125万円です。ただし鳥取市・米子市・倉吉市の3市と日野町には制度がありません。
この記事では、2026年度の鳥取県と19市町村すべての情報を記載します。県の仕組みと標準の額、南部町と大山町の手厚い制度、3市に制度がない事情、残りの予算まで整理しているので、ぜひ参考にしてください。
鳥取県の補助金は、市町村の窓口から出る
一般的に、補助金は国・県・市町村の3階建てになっています。鳥取県の場合、県は住民に直接出さず、補助を出す市町村に上限額の最大2分の1を負担する仕組みです。
| 設備 | 市町村の標準の額 | うち県の負担 |
|---|---|---|
| 太陽光 | 3.6万円/kW(上限18万円・5kWまで) | 1.8万円/kW(上限9万円) |
| 蓄電池 | 7万円/kWh(上限40万円) | 3.5万円/kWh(上限20万円) |
| V2H | 3分の1(上限は市町村ごとに20万円か40万円) |
※鳥取県の公式ページと市町村別補助表を執筆時点で確認しました。
制度の名前は「鳥取県小規模発電設備等導入推進補助金」で、県は「県民への直接の助成はない」と明記しています。市町村のページには県の負担分は書かれておらず、住民が見るのは市町村の額だけです。
15市町村のうち8つは標準の額そのままで、額が違うのは次の7つです。
- 南部町は太陽光も蓄電池も標準の3倍近くです
- 大山町は定額ではなく費用の2分の1です
- 湯梨浜町は太陽光の上限が少し低いです
- 伯耆町・岩美町・智頭町・八頭町は蓄電池の上限が20万円です
どの市町村も工事の契約前に申請します。交付が決まる前に着工した設備は対象外です。
なお、この補助は県と市町村のお金で、国の交付金を使う南部町を除いて国は関係しません。個人が国に直接申し込む太陽光の補助はなく、蓄電池の国の補助も2026年5月に終わり現在はやっていません。
最大は南部町の125万円。大山町は費用の2分の1
額の大きい順に並べると次のとおりです。
| 市町村 | 太陽光 | 蓄電池 | 合計の上限 |
|---|---|---|---|
| 南部町 | 10万円/kW(上限60万円) | 10万円/kWh(上限65万円) | 125万円 |
| 大山町 | 2分の1(上限20万円・蓄電池と同時なら50万円) | 2分の1(上限50万円) | 100万円 |
| 境港市・若桜町・三朝町・琴浦町・北栄町・日吉津村・日南町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 58万円 |
| 湯梨浜町 | 3.6万円/kW(上限14.4万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 54.4万円 |
※各市町村の公式ページを執筆時点で確認しました。
南部町は国の交付金と県の補助を財源にした「間接補助」で、条件は売電しないことです。太陽光は国の固定価格で売る制度(FIT)の認定を受けず、発電した電気の30%以上を自分で使います。蓄電池はFITで売る太陽光につなぐ場合は額が下がります。5kWと10kWhを入れると、太陽光50万円と蓄電池65万円で115万円です。受付は来年1月末までの先着です。
大山町は費用の2分の1を出す制度で、太陽光だけなら上限20万円、蓄電池と同時に入れると上限50万円に上がります。蓄電池は単独でも上限50万円です。6月に受付が始まり、来年1月末までの先着です。
鳥取市・米子市・倉吉市には制度がない
県の市町村別補助表に、鳥取市・米子市・倉吉市は載っていません。3市とも今年度、一般の家庭に出す太陽光・蓄電池の補助がありません。日野町も制度がなく、県内で制度がないのはこの4つです。
| 市 | 状況 |
|---|---|
| 鳥取市 | 個人向けは太陽光の共同購入の案内だけ。若葉台地区限定でV2Hの補助、中小企業向けの補助は7月に終了 |
| 米子市 | 制度なし。市長への意見に「一般家庭を対象とした補助制度は考えていない」と回答 |
| 倉吉市 | 蓄電池の補助は「令和7年度で終了」と明記。太陽光の補助はなし |
※各市の公式ページを執筆時点で確認しました。
県内で人口の多い3市に制度がないのが鳥取の特徴です。3市の人が使えるのは、鳥取市が案内する太陽光の共同購入や、県が事業者に出すPPAの補助を通じた初期費用ゼロの設置になります。
鳥取で勘違いしやすい3点
19市町村を確認して分かった、間違えやすい点を挙げます。
- 「県の補助金」を県に申し込むことはできません。県は市町村に上限額の半分を負担するだけで、住民の窓口は市町村です。鳥取市・米子市・倉吉市・日野町に住む人は、県の補助も使えません
- 南部町の10万円/kWは売電しない家だけです。FITの認定を受けると太陽光は対象外になり、蓄電池も7.5万円/kWhに下がります。ほかの市町村の3.6万円/kWは売電する家も対象です
- 1つの家で使えるのは1回だけの市町村があります。八頭町は設備を1つ選んで申請し、補助を受けた実績のある住宅は対象外です。湯梨浜町も1住宅1回です。北栄町は太陽光を上限まで複数回に分けて申請できます
鳥取では、3市に制度がなく、ほかの市町村も標準の額は小さいです。そこで重要なのが「設置費用そのもの」です。ここが投資回収の分かれ目になります。
太陽光・蓄電池は同じ設備でも業者によって数十万円の差が出ます。これは全部工事費による差です。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断できません。
ですので、必ず相見積もりを取りましょう。
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鳥取県19市町村の補助と受付状況
市町村の制度の一覧です。制度がある15市町村はすべて受付中です。金額は公式ページの表記に合わせ、県の負担分を含んだ額です。
| 市町村 | 太陽光 | 蓄電池 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 南部町 | 10万円/kW(上限60万円・売電しない家) | 10万円/kWh(上限65万円・売電する太陽光なら7.5万円/kWh) | 受付中(2027年1月29日まで) |
| 大山町 | 2分の1(上限20万円・蓄電池と同時は50万円) | 2分の1(上限50万円) | 受付中(2027年1月29日まで) |
| 境港市 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中(年間の予定件数は太陽光45件・蓄電池40件) |
| 北栄町 | 3.6万円/kW(上限18万円・5kWまで複数回可) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中(残759万円・9月1日時点・12月28日まで) |
| 琴浦町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中(残192万円・9月9日時点) |
| 三朝町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中(残250万円・8月19日時点・2027年2月28日まで) |
| 若桜町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中 |
| 日吉津村 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中(2027年1月29日まで) |
| 日南町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中 |
| 湯梨浜町 | 3.6万円/kW(上限14.4万円) | 7万円/kWh(上限40万円) | 受付中(2027年1月8日まで・1住宅1回) |
| 伯耆町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 20万円(定額・既設の家も可) | 受付中(残り太陽光7件・蓄電池6件・8月27日時点) |
| 岩美町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 5万円/kWh(上限20万円) | 受付中(残235万円・9月10日時点) |
| 智頭町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 7万円/kWh(上限20万円) | 受付中 |
| 八頭町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | 5万円/kWh(上限20万円) | 受付中(予算346万円・1住宅1設備) |
| 江府町 | 3.6万円/kW(上限18万円) | — | 受付中(申請前に相談) |
| 鳥取市・米子市・倉吉市・日野町 | — | — | 0円 |
※各市町村の公式ページを執筆時点で確認した内容です。申請の前に必ず公式ページを見てください。
表から読み取れることが3つあります。
- 制度がないのは鳥取市・米子市・倉吉市・日野町の4つです。倉吉市は蓄電池の補助を去年で終え、米子市は一般家庭向けの補助を作らない方針を示しています
- すでに太陽光がある家に蓄電池を足せる市町村は多いです。伯耆町は「既設の太陽光と連携する場合も対象」と明記しています。北栄町・日吉津村・日南町・大山町・南部町は蓄電池の条件が「太陽光と連系すること」だけで、同時設置を求めていません。八頭町と湯梨浜町は1住宅1回なので、太陽光で補助を受けた家は蓄電池に使えません
- 残りの予算を公表している町は5つです。北栄町・三朝町・岩美町・琴浦町は残額を、伯耆町は残りの件数を表のとおり出しています。ほかは予算に達し次第終了とだけ書いています
鳥取で太陽光は元が取れるのか
鳥取は日射量が東京と同じ水準の土地です。気象庁の日射の平年値は鳥取では観測がなく、隣の松江は1日平均12.9MJ/㎡で東京を上回ります。鳥取の日照時間は東京より短く、冬は雪と曇りで発電が落ちる日本海側の気候です。
発電した電気の使い道で価値が変わります。
| 電気の行き先 | 1kWhあたりの価値 |
|---|---|
| 自分の家で使う | 27.45円(買わずに済んだ電気代) |
| 電力会社に売る(1〜4年目) | 24円 |
| 電力会社に売る(5年目以降) | 8.3円 |
売るより使うほうが、価値は高いです。
南部町の補助は、上の表の24円で売る道を使わず、30%以上を自分で使う家向けです。補助が大きい制度ほど、売らずに使う設計を条件にしています。ほかの市町村の3.6万円/kWは売電の有無を問わないので、売る設計でも使える補助です。
なお太陽光の回収年数の計算は太陽光発電は元が取れるかにまとめています。
鳥取県で補助金に頼らず費用をおさえるには
3市に制度がなく、ほかの市町村も太陽光の標準は上限18万円です。
一方で、太陽光の設置費用は1kWあたり28.9万円が相場です。当サイトは25.6万円/kWを狙うべき基準としています。5kWなら16.5万円の差になります。
この16.5万円は、標準の太陽光補助18万円とほぼ同じ額です。制度がない3市の人にとっては、業者選びが補助金の代わりというわけですね。
また、蓄電池はもっと開きます。当サイトが登録製品を集計して出した払っていい上限は1kWhあたり12.5万円。南部町も「蓄電池の価格が12.5万円/kWh以下になるよう努めること」を条件にしていて、同じ水準です。ところが市場では17万円から22万円の見積もりが普通に出てきます。10kWhで比べると45万円から95万円の差です。
同じ設備なら、設備費には差が出ません。差は工事費など、業者に依存するものです。そのためには相見積もりをとって、工事費の安いところに頼むのが必須です。
太陽光は「ソーラーパートナーズ」、蓄電池は「エコ×エネの相談窓口」で複数社の見積もりをまとめて取れます。見積もりも相談も完全無料です。
なお設置費用の内訳は太陽光発電の設置費用に、デメリットまで含めた判断材料は太陽光発電のメリットデメリットにまとめています。
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鳥取県の補助金のよくある質問
Q. 鳥取県の補助金は今から間に合いますか?
15市町村すべてで受付中です。南部町・大山町・日吉津村は来年1月29日まで、北栄町は12月28日まで、三朝町は来年2月28日までです。湯梨浜町は来年1月8日と早く、琴浦町と伯耆町は残りが少ないので早めに申し込んでください。
Q. 県に直接申し込むのですか?
市町村の窓口です。県は補助を出す市町村に上限額の最大2分の1を負担するだけで、県民への直接の助成はないと明記しています。
Q. 鳥取市・米子市に住んでいますが、補助金はありますか?
ありません。鳥取市は個人向けに太陽光の共同購入を案内するだけで、米子市は一般家庭向けの補助制度は考えていないと回答しています。倉吉市も蓄電池の補助を去年で終えました。
Q. いちばん多くもらえるのはどこですか?
南部町の125万円です。太陽光10万円/kWで上限60万円、蓄電池10万円/kWhで上限65万円です。売電しないことが条件です。
Q. すでに太陽光がある家に蓄電池だけ入れたいのですが?
伯耆町は既設の太陽光と連携する場合も対象と明記しています。北栄町・日吉津村・日南町・大山町・南部町も蓄電池の条件は太陽光と連系することだけです。八頭町と湯梨浜町は1住宅1回なので、太陽光で補助を受けた家は使えません。
Q. 売電したい場合は?
南部町以外の14市町村は売電の有無を問いません。南部町は太陽光がFITの認定を受けると対象外で、蓄電池も額が下がります。
Q. 県のPPAの補助は個人も使えますか?
個人が受け取る補助ではありません。県がPPA事業者に7万円/kWで上限42万円を出し、住宅に初期費用ゼロで太陽光を設置する仕組みです。制度がない3市の人が太陽光を載せる選択肢の1つです。
Q. 補助金がもらえなかったら損ですか?
補助と損得は別です。太陽光の相場と狙うべき買値の差は5kWで16.5万円あり、標準の太陽光補助とほぼ同じ額です。買値を下げれば、制度がない3市でも取り返せます。
まとめ
- 市町村の窓口からもらえる。県は市町村の上限額の半分を負担し、県民への直接助成はなし
- 標準は太陽光3.6万円/kW上限18万円+蓄電池7万円/kWh上限40万円。15市町村すべて受付中
- 最大は南部町の125万円。売電しない家だけ、5kW+10kWhで115万円
- 大山町は費用の2分の1。太陽光と蓄電池で上限100万円
- 鳥取市・米子市・倉吉市・日野町は制度なし。倉吉は去年で終了
- すべて契約前の申請。八頭町・湯梨浜町は1住宅1回
- 既設の家に蓄電池だけ=伯耆町など6市町村
- 残り予算を公表=北栄・三朝・岩美・琴浦・伯耆
- 補助が出ても、買値の差は標準の太陽光補助とほぼ同じ
出典
- 鳥取県「鳥取県小規模発電設備等導入推進補助金」「令和8年度 市町村別補助表」
- 南部町「令和8年度南部町家庭用発電設備等導入推進補助金」
- 大山町「令和8年度大山町家庭用発電設備等導入推進補助金」
- 鳥取県「鳥取スタイルPPAによる太陽光発電設備設置促進事業補助金」
- 気象庁「鳥取の平年値」「松江の平年値」
- 経済産業省 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」
調査・執筆:成田 風輝(ソーラー見積もりナビ運営者)。鳥取県と県内19市町村すべての公式ページを執筆時点で確認しました(運営者情報)。補助金の額・受付状況は鳥取県および各市町村の公式ページと交付要綱、日射量は気象庁の平年値、設置費用の相場と自家消費の価値は経済産業省 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」にもとづきます。年度・予算で変わるため、申請前に最新の要綱で確認してください。特定メーカー・特定販売店からの広告料や情報提供は受けていません。

