太陽光と蓄電池のセット価格はいくら?容量別の相場190〜316万円【2026年】

太陽光と蓄電池のセット価格相場

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太陽光と蓄電池をセットで入れる費用は、太陽光1kWあたり25.6万円と蓄電池1kWhあたり12.5万円を足した額が基準です。よく選ばれる4kW+7kWhなら約190万円、5kW+10kWhなら253万円、6kW+13kWhなら約316万円になります。

この基準は机上の空論ではありません。北海道・埼玉・兵庫の共同購入で実際に落札された5kW+10kWhの価格は247.9万円から257.9万円で、基準の253万円とぴたりと重なります。ところが市場では同じ設備で315万円から365万円の見積もりが普通に出てきます。同じ設備で100万円の幅があるわけです。

 

この記事では、セット価格の基準、実際の落札価格、蓄電池の分まで元が取れるのか、補助金でいくら下がるのかを整理します。

太陽光と蓄電池のセット価格相場

セット価格は「一式で◯◯万円」で見ないでください。太陽光の部分と蓄電池の部分を別々の単価で確かめて、足しましょう。どちらが高いのかが見えないからです。国の公表値で組んだ基準はこれです。

狙いたい水準全国平均市場でよく出る見積もり
太陽光 5kW128万円(25.6万円/kW)144.5万円(28.9万円/kW)150万円以上も珍しくない
蓄電池 10kWh125万円(12.5万円/kWh)121万円(補助事業の実績12.1万円/kWh)170〜220万円(17〜22万円/kWh)
セット合計253万円約266万円315〜365万円

太陽光の25.6万円/kWは、2025年に設置した家の上位30%が実際に払った価格です。蓄電池の12.5万円/kWhは国が補助事業で「この価格まで」と定めた上限で、これを超える蓄電池は補助の計算から外れます。

容量別のセット価格相場

よく選ばれる3つの組み合わせで、同じ基準を足し合わせるとこうなります。

組み合わせ狙いたい水準全国平均+補助実績水準市場でよく出る見積もり
太陽光4kW+蓄電池7kWh約190万円約200万円約235〜270万円
太陽光5kW+蓄電池10kWh253万円約266万円約315〜365万円
太陽光6kW+蓄電池13kWh約316万円約331万円約394〜459万円

※上の単価(太陽光25.6万円/kW・28.9万円/kW、蓄電池12.5万円/kWh・12.1万円/kWh・17〜22万円/kWh)を当サイトが合算

容量が大きいほど、市場の見積もりと基準の差は開きます。6kW+13kWhでは最大143万円です。

メーカー別のセット価格

太陽光パネルと蓄電池の両方を自社で出しているメーカーは、自社セットの価格を出しています。パナソニック蓄電池の価格・長州産業 蓄電池の価格・シャープ蓄電池の価格の3本で、5kW+約10kWhのセットの上限を製品ごとに確かめられます。

 

セット特有の確認点が2つあります。

  1. 見積書は太陽光の部分と蓄電池の部分を分けて書いてもらう。パネル・パワコン・工事と、蓄電池・工事です。一式の金額しか出ない業者は、どちらを盛っているのか確かめようがありません
  2. ハイブリッド型は蓄電池の上限に2万円/kWを足す。太陽光と蓄電池のパワコンが1台になる方式で、国の上限には定格出力1kWあたり2万円の加算があります。5.5kWのパワコンなら11万円です

つまり、同じ5kW+10kWhでも253万円と365万円では112万円違います。差の大部分は機器の性能ではなく、太陽光側の買値と蓄電池側の上乗せで生まれています。このような差は、1社からただ見積もりを取るだけでは絶対に見えません。

ですので、相見積もりサービスを必ず使ってください。

 

当サイトでは太陽光の相見積もりに「ソーラーパートナーズ」、蓄電池の相見積もりに「エコ×エネの相談窓口」を推奨しています。おすすめする理由は導線が圧倒的にわかりやすいので迷わないですし、規模も大きいので安心だからです。

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実際の落札価格は247.9〜257.9万円

基準が机上の空論でないことは、実際の取引価格で確かめられます。都道府県や市町村が参加者をまとめて入札にかける「共同購入」は、落札価格を公表しています。3つの道県の令和8年度の結果です。

実施主体太陽光5kW蓄電池10kWhセットセット割引
北海道113.9万円169.6万円247.9万円35.6万円
埼玉県宮代町111.7万円159.7万円(9.7kWh)253.6万円17.8万円
兵庫県122.7万円168.1万円257.9万円32.8万円

出典:北海道「令和8年度入札結果」、宮代町「令和8年1次募集の落札価格」、兵庫県「住宅用太陽光発電等の共同購入支援事業」の各公表値。セット割引は太陽光と蓄電池の単品の合計からセット価格を引いた当サイトの計算

3件とも、セットは基準の253万円とほぼ同じ価格に落ち着きました。北海道はわずかに下回り、兵庫はわずかに上回ります。まとめ買いで入札にかけても、ここが着地点です。

 

もう1つ分かるのがセット割引の実額です。太陽光と蓄電池を単品で買った合計より、セットは18万円から36万円安い。パワコンを1台にまとめる、工事を1回で済ませる、という分のメリットが価格に現れるということです。

そして単品を見ると、太陽光は3件とも狙いたい25.6万円/kWを下回る一方、蓄電池単品は3件とも17万円/kWh前後で上限12.5万円を超えています。セットで買うと、蓄電池の高さがセット割引で薄まる構造です。なお共同購入の中身は北海道の太陽光・蓄電池の補助金と埼玉県の太陽光・蓄電池の補助金で詳しく確かめています。

セットで元が取れるのか

太陽光5kWは、狙いたい水準の128万円で買えば約15年半で元が取れます。平均の144.5万円なら約18年。32万円/kW(160万円)を超えると20年でも取れません。計算の全体は太陽光発電は元が取れるかにあります。

 

蓄電池の分はこうなります。蓄電池の働きは「売るはずだった電気を、買わずに済む電気に変える」ことなので、得は売電価格と自家消費の価値の差です。

時期売電価格自家消費の価値蓄電池の働き代(差額)
FIT 1〜4年目24円/kWh27.45円/kWh約3円/kWh
FIT 5〜10年目8.3円/kWh27.45円/kWh約19円/kWh
卒FIT後(11年目以降)約10円/kWh27.45円/kWh約17円/kWh

出典:売電価格は経済産業省 調達価格等算定委員会(2026年度の住宅用FIT価格と卒FIT買取メニューの平均)、自家消費の価値27.45円は同委員会が回収計算に使う値

新築でセットを入れると、最初の4年は差額が約3円しかありません。

つまり「貯めるより売ったほうが良い」に近い状態で、蓄電池はほとんど働きません。ただし5年目から差額が19円に広がり、そこからが本番です。

10kWhの蓄電池で年間約3,100kWhを貯めて使うとすると、蓄電池の得は1〜4年目が年約1万円、5〜10年目が年約6万円、卒FIT後が年約5.3万円。20年合計で約93万円です。補助事業の実績水準121万円で買っても、20年で元は取れません。市場の標準水準170万〜220万円なら、なおさらです。

 

ここから言えることは1つです。セットの蓄電池分は、補助金がなければ20年経っても元が取れません。

太陽光の分は上位30%の価格なら15年半で取れるので、経済性だけなら「太陽光を先に入れて、蓄電池は5年目以降か卒FITの前後に足す」が合理的です。ただし停電への備えを金額で測らずに重視する場合は、別の判断になります。また、「蓄電池単体」の損得は蓄電池はやめたほうがいいのかで計算しています。

補助金があれば結論が変わる

補助金が入ると話が変わります。補助金の多くは、太陽光と蓄電池の同時設置を条件にしているからです。神奈川県の蓄電池15万円は太陽光との同時設置が条件、長野県はセットで定額20万円、大分県も兵庫県もセットが前提です。北海道の北見市はセットで21万円、単体なら10万円。同時に入れる人を優遇する設計が全国に広がっています。

セット253万円が補助でどこまで下がるかの例です。

住んでいる場所補助(5kW+10kWh)実質負担
東京都175万円(太陽光15万円/kW+蓄電池10万円/kWh)78万円
山形県最大103万円(太陽光63万円+蓄電池40万円)150万円
神奈川県(県の分だけ)50万円(太陽光7万円/kW+蓄電池15万円)203万円
北海道上士幌町179万円(太陽光2/3+蓄電池3/4)74万円
札幌市16.4万円236.6万円

出典:各都道府県・市町村の公式ページ(執筆時点)。市町村の上乗せがある地域はさらに下がります

東京都なら実質78万円です。太陽光5kWの狙いたい水準128万円より安いので、蓄電池が「タダでついてくる」以上の状態になります。山形県の150万円でも、蓄電池分の回収は成り立ちます。一方で札幌市の16.4万円では結論は変わらず、蓄電池の分は補助抜きの計算のままです。

 

決め方はこうなります。

  1. 自分の県と市町村の補助を調べる。セット条件の補助が合計50万円以上あるなら、同時設置で蓄電池の分まで回収が成り立ちます
  2. 補助が小さい、または出ない地域なら、太陽光を先に入れる。蓄電池は5年目以降か卒FITの前後に足せば、働き代17〜19円の時期に合わせられます
  3. どちらの場合も、買値を基準に収める。補助175万円をもらっても、365万円で買えば実質190万円。78万円との差は112万円です

47都道府県の補助の額と受付状況は太陽光・蓄電池の補助金 47都道府県一覧にまとめています。

セット価格を下げる方法は買値の比較しかない

基本的に、補助金は私たち消費者からは操作しようがありません。私たち消費者ができることは、見積もりが適正かどうか判断することです。

そして見積もりが適正かどうかは、1社だけ見ても判断できません。同じ設備でも業者によって数十万円の開きが出るためです。太陽光の部分と蓄電池の部分を分けて出してもらい、それぞれ25.6万円/kWと12.5万円/kWhに照らしてください。

 

なお太陽光は「ソーラーパートナーズ」、蓄電池は「エコ×エネの相談窓口」で複数社の見積もりをまとめて取れます。見積もりも相談も完全無料です。

なお見積もりが適正かを確かめる手順は蓄電池・太陽光の見積もりに、蓄電池の容量別の目安は家庭用蓄電池の価格相場に、太陽光側の相場は太陽光発電の設置費用の相場にまとめています。

セット価格のよくある質問

Q. セットと後付け、どちらが安いですか?

セットです。落札価格で見ると、太陽光と蓄電池を別々に買った合計よりセットは18万円から36万円安くなっています。パワコンを1台にまとめ、工事を1回で済ませる分です。ただし最初の4年は蓄電池がほとんど働かないので、安く買えることと元が取れることは別に考えてください。

Q. 「一式で280万円」としか書いていない見積もりはどうすればいいですか?

太陽光の部分と蓄電池の部分を分けて出し直してもらってください。分けられない業者は、どちらを盛っているか確かめようがありません。分けた上で、太陽光は25.6万円/kW、蓄電池は12.5万円/kWhに照らします。

Q. 250万円よりかなり安い見積もりは危険ですか?

価格だけでは判断できません。共同購入の落札は247.9万円が最安なので、それより大きく安い場合は、蓄電池の容量が小さい、パネルの出力が5kWに届いていない、工事の一部が別料金、のどれかを疑ってください。実効容量と定格出力を見積書で確かめます。

Q. ハイブリッド型と単機能型で価格は変わりますか?

変わります。ハイブリッド型は太陽光と蓄電池のパワコンが1台になるので機器は減りますが、国の上限には定格出力1kWあたり2万円の加算があり、その分は高くて構いません。5.5kWなら11万円です。

Q. 補助金は太陽光と蓄電池の両方に出ますか?

県や市町村によります。東京都は両方、神奈川県は太陽光7万円/kWと蓄電池15万円の両方、山形県は太陽光と蓄電池が別の制度です。同時設置を条件にする制度が多いので、セットで入れる人ほど補助を取りやすい構造になっています。

まとめ

  • セット価格の基準は太陽光25.6万円/kW+蓄電池12.5万円/kWh。4kW+7kWhで約190万円、5kW+10kWhで253万円、6kW+13kWhで約316万円
  • 5kW+10kWhの落札価格は247.9〜257.9万円で基準の253万円と一致
  • 市場では315〜365万円の見積もりが普通に出る。同じ設備で100万円の幅
  • セット割引の実額は18〜36万円。「50万円お得」は数字と照らす
  • 蓄電池の分は最初の4年ほとんど働かない(差額約3円)。補助がなければ20年で元が取れない
  • 補助はセット条件の県が多い。東京都なら実質78万円、山形県で150万円
  • 補助が小さい地域は太陽光を先に、蓄電池は5年目以降か卒FITの前後に
  • 見積もりは太陽光と蓄電池を分けて出させ、25.6万円/kWと12.5万円/kWhに照らす

出典

出典:経済産業省 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」、経済産業省 定置用蓄電システム普及拡大検討会、SII「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」公募要領、北海道・宮代町・兵庫県の共同購入の公表値、各都道府県・市町村の公式ページ(いずれも執筆時点)。狙いたい水準25.6万円/kW・払っていい上限12.5万円/kWhは当サイトの集計にもとづきます。特定メーカー・特定販売店からの広告料や情報提供は受けていません。


調査・執筆:成田 風輝(ソーラー見積もりナビ運営者)。公的機関が公開する一次資料を自分で取得し、計算過程と出典・取得日を記事内に明記しています(運営者情報)。元データは誰でも取得できます。