ソーラーローン(太陽光ローン)の金利相場は2.85〜3.9%|銀行・信金・信販の実勢と利息込みで得かの確かめ方【2026年9月】

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手元資金がなくても太陽光発電は買えます。ソーラーローン(太陽光向けの目的別ローン)という仕組みがあるからです。

ただし問題があります。多くの人が金利を「設置費用の一部」として計算に入れずに契約することです。

 

先にこの記事の結論を示します。

太陽光発電は元が取れるかで計算しているように、太陽光の設置費用の全国平均は28.9万円/kW、元が取れる上限(これを超えると20年で元が取れない線)は約32万円/kWです。ここに金利を足すと、上位30%水準の価格(5kWで128万円)を2026年9月の銀行の標準的な金利(変動3.625%)・15年のローンで買っただけで、利息込みの実質単価は約33.2万円/kWになり、元が取れる上限を超えます。

 

よって、ローンを組むなら設置費用を抑えることが必須です。

ソーラーローンとは

ソーラーローンは太陽光発電(多くは蓄電池も対象)の設置資金に使える目的別ローンで、主に2系統あります。

  1. 販売店経由で申し込む信販会社の提携ローン(手続きが楽・金利は高めの傾向)
  2. 銀行・信用金庫などの目的別ローンやリフォームローン(自分で申し込む・金利は低めの傾向)。

無担保が主流で、住宅ローンに組み込む方法(新築・借り換え時)は金利面で最有利になり得ます。

商品名や細部は金融機関ごとに違いますが、損得を決めるのは金利と期間の2つだけです。

 

以下においても、この2つだけを用いて計算します。金利は、当サイトが2026年9月に金融機関の公式ページで確認した実勢を使います。

ソーラーローンの金利相場

当サイトが各金融機関の公式ページで確認した金利です(2026年9月3日確認)。

金融機関・商品金利(年)条件・備考
三菱UFJ銀行 ネットDEリフォームローン変動 3.625%(保証料込み)同行の住宅ローン利用中なら▲0.5%=3.125%。2026年10月1日以降の借入は3.875%。6か月〜15年・1,000万円以内
埼玉縣信用金庫 太陽光発電&エコリフォームプラン変動 2.850%(WEB申込)/3.250%(店頭)太陽光発電システムが使途に明記。金利は年2回見直し
かながわ信用金庫 MFソーラーローン「太陽の恵み」変動(金利は同庫の金利ページで公表)太陽光と蓄電池が使途。10万〜500万円・1〜10年・住宅ローン利用中▲0.3%・手数料2,200円
ジャックス(販売店提携の住まい・リフォーム系ローン)長期プライムレート+0.000〜2.000%公表の返済例は融資利率3.000%・事務手数料1.1%で実質年率3.609%。金利は販売店ごとに決まる
アプラス(販売店提携の住関連ローン)長期プライムレート+1.20〜2.50%の例公表の計算例は長プラ2.30%+1.50%=3.80%、事務手数料込み実質3.870%。同社のリフォームローン「ゆとりR35」は太陽光が使途対象外

各金融機関の公式ページ・融資条件一覧(2026年9月3日確認)。金利は改定されるため、申込時に必ず最新の条件を確認してください。

読み方は3つです。

  • 銀行・信用金庫の目的別ローンは変動2.85〜3.9%が実勢で、住宅ローンを組んでいる銀行なら0.3〜0.5%の優遇が付きます。信用金庫やJAは地域限定ですが、太陽光を使途に明記した専用プランを持つところがあります
  • 信販会社の提携ローンは「長期プライムレート+上乗せ」で、上乗せ幅は販売店ごとに違います。見積もりに書かれた「実質年率」を必ず確認し、事務手数料を含めた実質年率で銀行と比べてください
  • 金利は上がっています。三菱UFJ銀行は2026年10月1日から0.25ポイント引き上げます。この記事の計算は、引き上げ後の3.875%まで含めています

自治体が地元金融機関のソーラーローンを一覧にしている例もあります(神奈川県「太陽光発電設備設置費用の融資案内」=横浜銀行・神奈川銀行・横浜信用金庫・かながわ信用金庫・JAバンク・中央ろうきんの6機関)。お住まいの都道府県名と「ソーラーローン 一覧」で探すと、候補が一度に見つかります。

ソーラーローンの金利別の総返済額

元利均等返済・15年(180回払い)で、上の実勢金利を使って計算した総返済額です。

借入額(5kW想定)金利2.85%(信金の太陽光プラン)金利3.125%(銀行・住宅ローン優遇後)金利3.625%(銀行の標準)金利3.875%(銀行・10月以降)
128.0万円(上位30%水準の価格)約157.5万円
(利息 約29.5万円)
約160.5万円
(利息 約32.5万円)
約166.1万円
(利息 約38.1万円)
約169.0万円
(利息 約41.0万円)
144.5万円(全国平均の価格)約177.7万円
(利息 約33.2万円)
約181.2万円
(利息 約36.7万円)
約187.5万円
(利息 約43.0万円)
約190.8万円
(利息 約46.3万円)

※元利均等・ボーナス払いなし・諸費用含まず。月々の返済額は128万円・3.625%・15年で約9,200円、144.5万円なら約10,400円。

銀行の標準的な金利(3.625%)・15年で借りると、利息は元本の約3割。見積もりが安くても、ローンを組んだ瞬間に実質3割高い買い物になるということです。

期間を10年に縮めると利息はおよそ3分の2に減ります(128万円・3.625%なら利息約24.8万円、月々約12,700円)。返済負担が許すなら、期間短縮が最も確実な利息対策です。

ソーラーローンの利息込みの実質kW単価

総返済額をkW数で割ると、よりわかりやすくなります。

買い方(5kW)実質kW単価元が取れる上限(32万円/kW)との関係
上位30%価格・現金25.6万円/kW余裕で内側(回収約15年半)
上位30%価格・2.85%・15年約31.5万円/kW内側だが余白は小さい
上位30%価格・3.125%・15年約32.1万円/kWほぼ元が取れる上限
上位30%価格・3.625%・15年約33.2万円/kW元が取れる上限超え=20年で元が取れない計算
上位30%価格・3.625%・10年約30.6万円/kW内側。期間短縮で戻る
設置費用の全国平均・2.85%・15年約35.5万円/kW元が取れる上限超え

この表が示す結論は3つです。

  1. ローンで買う人は、上位30%水準(25.6万円/kW・5kWで128万円)で買うことが必須条件。平均価格+金利では、最も低い実勢金利でも元が取れる上限を超えます
  2. 2026年の実勢金利(3.6%前後)では、上位30%価格でも15年ローンは元が取れる上限を超えます。内側に戻すには、住宅ローン利用者の優遇金利(3.1%前後)か信用金庫の太陽光プラン(2.85%)を使うか、期間を10年に縮めるかのどれかが要ります
  3. 金利3.2%が損益の目安。国は2026年度の買取価格を「税引前IRR(内部収益率)3.2%」を想定して設計しています。借入金利が3.2%を超えるということは、制度が想定する利回りを利息がすべて食い尽くすということで、銀行の標準金利はすでにこの線を超えています。

 

だからこそ、ローンで買うなら、なおさら設置費用は精査する必要があります。そして設置費用を抑えるには相見積もりが必須です。当サイトでは太陽光の相見積もりに「ソーラーパートナーズ」を推奨しています。おすすめする理由は導線が圧倒的にわかりやすいので迷わないですし、規模も大きいので安心だからです。

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それでもローンが合理的になる3つの場面

ここまで金利の怖さを書きましたが、ソーラーローンを否定する記事ではありません。合理的になる場面ははっきりしています。

  1. 手元資金を教育費・生活防衛資金に残したい場合
  2. 0円ソーラー(PPA・リース)と比べる場合:ローン購入なら売電収入も自家消費の便益も最初から自分のものです。金利3.625%・15年の利息(約38万円)は、0円ソーラーは後悔する?で計算している「0円ソーラーで事業者に渡る10年分の便益”118万円”」よりはるかに小さいです。
  3. FITの最初の4年(売電24円)を繰り上げ返済に充てる場合:制度設計上、便益は最初の4年に集中します(5kWで年約15.6万円)。この期間に元本を削れば、利息の総額は表の計算より確実に小さくできます

ソーラーローンの審査と月々の返済額

審査で見られるのは、年収と勤続年数、他の借入(住宅ローン・自動車ローン・カードローン)の返済比率、信用情報です。販売店経由の信販ローンは申込みが簡単で結果も早い一方、金利は「長期プライムレート+上乗せ」で銀行より高くなりがちです。銀行の目的別ローンは自分で申し込む手間がありますが、住宅ローンを組んでいる銀行なら優遇が付きます。

月々の返済額は、5kW・15年なら約9,000〜10,000円です(128万円・3.625%で約9,200円、144.5万円で約10,400円)。5kWの年間発電による便益は国の想定で年約15万円(月約1.25万円)なので、FITの最初の4年は返済額を便益が上回り、5年目以降(売電8.3円)は逆転します。「売電収入で返済がまかなえる」という営業トークは最初の4年だけの話です。返済が続く5〜15年目は、自家消費の節約分で返す設計になります。

ソーラーローンのよくある質問

Q. 金利何%までなら借りていいですか?

目安は2つ。①国の制度が想定するIRR3.2%を超える金利は、制度の想定利回りを利息が食い尽くす水準です。2026年9月の銀行の標準金利(3.625%)はこれを超えているので、住宅ローン利用者の優遇(3.1%前後)や信用金庫の太陽光プラン(2.85%)を探す価値があります。②借りる前提なら価格は上位30%水準(25.6万円/kW)まで詰めること。この2条件を満たすなら、ローンでの導入は計算上成立します。

Q. 太陽光ローンのデメリットは何ですか?

利息で実質の設置費用が3割前後増えること、変動金利なら返済額が上がり得ること、発電量が想定を下回っても返済は変わらないことの3つです。対策は、上位30%価格で買う・期間を10年に縮める・固定と変動を実質年率で比べる、の3つです。

Q. 太陽光ローンが払えなくなったらどうなりますか?

返済が止まれば通常のローンと同じで、遅延損害金(信販で年14〜20%)が付き、信用情報に記録されます。設備は動き続けるので、売電収入と自家消費の節約分は残ります。返済が厳しくなったら、延滞する前に金融機関へ返済期間の延長や条件変更を相談してください。

Q. 頭金なしのフルローンでも大丈夫ですか?

借入額が増えるほど利息も増えるだけで、構造は同じです。確かめ方も同じ——総返済額をkW数で割り、32万円/kWの元が取れる上限の内側に収まるかで判断してください。収まらないなら、頭金を入れるか、価格をさらに詰めるか、期間を縮めるかのどれかです。

Q. 販売店の提携ローンと銀行ローン、どちらがいいですか?

一般に銀行系のほうが金利は低い傾向ですが、審査・手間・金利優遇条件(給与振込等)は個別です。確実な手順は、販売店の提携ローンの「実質年率」を聞き、自分の取引銀行の目的別ローンと並べること。金利1%の差は、15年・128万円で利息約10万円の差になります。

Q. 蓄電池もまとめて借りるべきですか?

条件によって変わります。実質年率と期間で機械的に比べるのが確実です。蓄電池の価格相場や蓄電池はやめたほうがいい?も参考にしてください。

まとめ

  1. 2026年9月の実勢金利は銀行・信金で変動2.85〜3.9%、信販は長プラ+0〜2%。15年ローンなら利息は元本の2〜3割に相当する
  2. 総返済額÷kWの「実質単価」を元が取れる上限32万円/kWに当てるのが確かめ方
  3. 平均価格+ローンはほぼ元が取れる上限超え、平均より安く設置が必須
  4. 上限金利の目安は国の想定IRRと同じ3.2%。銀行の標準金利はこれを超えるので、優遇金利か信金の太陽光プランか期間短縮で下げる
  5. それでも0円ソーラーより総額は有利になりやすい

そして、もし設置を考えているなら必ず相見積もりを出してください。「ローンを利用して得か」は、「設置費用を平均価格より抑えられるか」にかかっているからです。相見積もりを出さなければ設置費用が高くなるリスクがあります。

 

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出典


調査・執筆:成田 風輝(ソーラー見積もりナビ運営者)。公的機関が公開する一次資料を自分で取得し、計算過程と出典・取得日を記事内に明記しています。元データは誰でも取得できるため、第三者が同じ手順で再現できます(運営者情報)。本記事のローン計算は元利均等返済の標準的な計算式による当サイトの試算で、金利水準(1.5〜3.5%)は説明用の例です。実際の金利・条件は各金融機関で確認してください。設置費用の水準・IRR3.2%・売電価格は経済産業省 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026年2月公表)にもとづきます。当サイトは特定の金融機関・販売店から広告料や情報提供を受けていません。